「グラスでワインの味が変わる」は本当?
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お金持ちのマダムが開くワインパーティでがっかりしたのは…
ある時、お金持ちのマダムが主宰するワインパーティにお呼ばれしたことがありました。ゲンキンなpino-pinoはお金持ちのパーティにワクワク・ドキドキしながら、瀟洒なマンションの一室にお邪魔しました。招き入れられた部屋にはテーブルの上にご馳走と高級ワインがずらりと並んでいました。私のテンションは一気にアップ!したのですが、グラスを見た瞬間…ちょっとがっかりしてしまったのです(ご招待されている身分で本当に申し訳ないことなのですが…)。
グラスは美しくカッティングされた赤紫色のボヘミアングラスでした。グラスの形は三角錐でステムは短く太く全体に重量感があります。趣味が良いご婦人なのでそのグラスも高級品のはずです。ですがせっかくの高級ワイン。実用派のワイン好きとしては「良いグラスで飲みたかったなあ」という思いを抑えることができませんでした。
良いグラスはワインを美味しくする?
ここでいう「良いグラス」とは機能的なグラスを指します。ワインの色を楽しむために無色透明でデザインが入っていないもの、香りを楽しむためにハウリング(グルグル回すこと)してもワインがこぼれないようボウル部にある程度の高さがあり、底辺はゆるやかな楕円形のもの。さらに飲み口が薄くて軽ければベストです。
この機能性を極限まで追求したのが「リーデル(RIEDEL)」です。リーデルはオーストリアのグラスメーカーでブドウ品種ごとにグラスを販売しています。「ボルドー・グランクリュ」や「キアンティ・クラッシコ」などその数なんと160種類以上!高い物になると1脚3万円もしますが、ワイングラスとして世界で最も優れた品質を持つことは誰もが認めるところです。
ところで、そもそもの話、良いグラスで飲むと安いワインでも美味しくなるのでしょうか?グラスの形状が香りを閉じ込める効果があるので香りは格段に良くなります。では味はどうでしょう?
タンブラーで飲むよりリーデルで飲む方が美味しく感じるのか、500円のワインで実験したことがありました。結果は「おいしくなった!」と言いたいところですが…、ワインによっては、良いグラスが安物ワインの欠点を強調するように感じてしまうことがありました。
ただ、逆は真なりです。つまり「高級ワインは良いグラスで飲む方が絶対においしい!」。安いワインと高級ワインで決定的に違うのは味の重厚感と複雑性です。良いグラスはこれらを引き出すのために効果的に設計されているのです。
家庭では丈夫さも重要なポイントに、
業務用グラスはセットでお安く購入。
ワインパーティではグラスを割ることがしょっちゅうなので、我が家では某酒類量販店で購入した1脚350円の業務用グラスを使っています。安物にありがちな厚ぼったさがないことが購入の決め手でした。実際に使ってみると業務用だけに丈夫なのがありがたいです。6脚1セットで販売していましたが、それでも2千円ちょっとで高くない買い物でしたね。雑貨屋さんで買うとこれより質は落ちるのに1脚1,000円前後が相場でしたから。
もっと高級品がよければ「ショット・ツヴィーゼル(SCHOTT ZWIESEL)」というメーカーがおススメです。総合点ではリーデルに一歩及ばないものの、強度に優れていてリーデルより安価なので、ホテルやレストランでも使われるプロ好みのグラスです。
グラスは毎日使うものだから長く愛用できるものを見つけたいですね。これからワイングラスの購入を考えている方のご参考になれば幸いです。