神に選ばれた大地、イタリアワイン
- writer :pino-pino
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イタリアワインを日本の家庭料理にも。
「日伊マリアージュ理論」。
イタリア料理は日本料理に通じるものがあると思いませんか?イタリアにもリゾットのようなお米料理があるし、麺が好きなことも共通しています。両国民とも魚介をふんだんに使い、素材を生かす調理法も日本に似ています。またイタリア料理に欠かせないトマトの旨味成分は、味噌や醤油と同じグルタミン酸なのです。
料理とワインの組み合わせ方に「土地の料理に土地のワイン」という法則があります。そこで主婦ソムリエは考えました。ベースが似ているのだから、日本料理にひと工夫すればイタリア風料理にアレンジできて、イタリアワインとの相性が良いはず…。
名付けてpino-pinoの「日伊マリアージュ(相性)理論」。イタリアのデイリーワインの代表「キアンティ」と「ソアベ」を例に、日本の家庭料理を簡単にイタリアン”風”に変身させるコツをお教えしますね。
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キアンティヴェンティテッレ2021年ゾーニン社DO
皆に愛されるキアンティには、
日本人なら誰もが好きなあの料理で。
キアンティはイタリアのトスカーナ州で造られています。トスカーナ州の州都はドゥオーモで有名なフィレンツェ、ちょうどミラノとローマの中間にある街です。1996年から「キアンティ・クラシコ」というワンランク上の銘柄も造られていますが、普通のキアンティは軽くてフルーティな赤ワインで、イタリアのみならず世界中で愛されています。
このワインに合わせる日本の家庭料理を考えていたときに「トスカーナ風ラグーソース」という郷土料理を思い出しました。簡単に言うとミートソースですが、トスカーナでは猪肉やセロリなどの香草を入れて煮込みます。肉、香草、パスタ…、見た目は違うけど餃子じゃないですか?!餃子の皮の原料はパスタと同じ小麦粉、家禽としては野性的な味わいの豚肉、そして中華の香草ニラ。味の要素は同じです。
餃子を普通に焼いて、酢醤油の代わりにバルサミコ酢+オリーブ油+塩で召し上がってみてください。そしてキアンティをグビッ。餃子に合うのはビールだけじゃありません!
ソアベにはカルパッチョが定番。
カルパッチョって日本でいえばアレでしょ?
ソアベはヴェネト州で作られる白ワインです。ヴェネト州の州都は水の都ヴェネチア、長靴の形をしたイタリアの膝の後ろあたりに位置します。ソアベも、イタリア人が日々の食卓で飲んでいる軽くてフルーティで飲みやすいワインです。
ヴェネチア発祥の名物料理に「カルパッチョ」があります。レアの牛肉にオリーブ油やチーズをかけただけのシンプルな料理ですが、ソアベのような酸味のあるフレッシュなワインと合わせると、お肉にレモンをふりかけたように味が引き締まります。
日本で生肉は難しいので、生魚のお刺身を代用します。カルパッチョに使う牛肉は脂肪分の少ない赤身なので、同じ赤身のマグロがよさそうです。スーパーでパック入りのマグロのお刺身を買ってきて、1枚をさらに半分にスライスしお皿に広げて並べます。スライサーでカットした玉ねぎを散らして、オリーブ油・酢・塩コショウを混ぜた即席ドレッシングを回しかけたら、和風カルパッチョの完成です。
刺身と醤油はワインに合わせにくいのですが、醤油をオリーブ油に代えるだけでワインとの相性が良くなります。不思議ですよね。
アレグリーニソアーヴェ(ソアヴェ)2022750m
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イタリア人が守らないイタリアのワイン法。
このコラムを書く前に、イタリアのワイン法もお伝えした方がいいだろう思い、ソムリエ教本をパラパラと読み返したのですが、やっぱりいいや、と本を閉じました。イタリアのワイン法は、細かい事柄まで決められている割としっかりした法律なのですが、ルールが嫌いなイタリア人はワイン法も守らないのです。いや逆に、ルールを守らないイタリア人のために、ルールを細かくせざるを得なかったのかな…?
まあ、そんな感じなので、イタリアワインを飲む時は小難しいことは忘れて、イタリア人のようにマンジャーレ(食べて)、カンターレ(歌って)!
でも、もしイタリアワインが気に入って、ちょっと高級なものが飲んでみたいな…という方がいらしたら、「スーパータスカン」や「バローロ」などのキーワードで検索してみてください。ルールは嫌いだけど、神に選ばれた「ワインの大地」にプライドを持つイタリア人が本気を出して造るワインは絶品です。