美しい宝石・ワインベースのカクテル

オトナのたしなみ・非日常を味わうカクテル。

カクテルは不思議な飲み物だなあ、といつも思います。ある程度きちんとしたバーで飲むとチャージも含めて1杯2千円弱もするのに、出てくるのは割れそうに薄い小さなグラスに申し訳程度に注がれた色つきの飲み物。苦かったり、甘すぎたり、お世辞にも美味しいと言えない味のカクテルもあります。でも、百年以上も昔から人はカクテルの味わいや美しさに魅了され、無数のレシピが生み出されました。バーテンダーという専門職まで誕生しています。

夜が更けてから入るバー。落とした照明の元、キラキラ光る原色の美しいカクテルは、思わせぶりな名前がついていて、例えるなら、ワクワクドキドキする宝箱のようです。

そんな非日常の空間だけに、バーに一緒に行った男性が、「ビール」とか「レモンサワー」と注文するのを聞くと、私はがっかりしてしまいます。いえ、もちろんビールや酎ハイが好きなのはいいのですが、でもせっかくバーに来たのだから、バーでしか見ることのない不思議な名前の飲み物を、女性のために頼んでくれる方がステキではないでしょうか？

レストランで女性の好みに合わせたワインを選び、次に立ち寄ったバーで、女性をエスコートしながら、ワインベースのカクテルをバーテンダーに自然に伝える男性がいたら、WineLoverの女性ならグッとくるのではないでしょうか？（それは私だけでしょうか？？）

バーで頼みたいワインベースのカクテル

ワイン好きの彼女の心をつかみたい男性だけでなく、アルコールに強くない人にとっても、ワインベースのカクテルはバーで頼みやすいお酒ですね。

ワインベースと一言でいっても、有名なレシピだけで20以上あります。よく知られているのは、辛口白ワインとカシスで作る「キール」、シャンパン（スパークリングワイン）にオレンジジュースで「ミモザ」、白ワインとソーダを混ぜた「スプリッツァー」、など。ほかに「アフロディテ」「チャペル」など好奇心を刺激する名前のワインベースカクテルもあります。

バーには大人の男と女が似合います。二人の関係は恋の始まりか、もしかしたら終わりを迎えつつあるのかもしれませんが、バーで二人でカクテルを飲む行為は、とてもセクシーです。そんな濃厚な空間で、「レモンサワー！」と注文して女性をがっかりさせないために、ワインベースのカクテルをいくつか覚えておいても損はないですよ。

飲み残しワインをカクテルに変身させる

自宅での食事のお供に、たまには気分を変えてカクテルを飲むのもいいですね。カクテルというと専門の道具やたくさんのお酒がないと作れないように思う人がいるかもしれませんが、道具はシェーカーの代わりにジャムなどの空き瓶で代用できますし、スピリッツも基本のジンやウォッカなど2、3種があれば、あとは自宅にある飲み物、例えば、お子さんのフルーツジュースやポッカレモンでもOKです。そして、ちょっとだけ飲み残したワインや味がイマイチだったワインも捨てないで！立派なカクテルの材料になりますから。

カクテルの正式なレシピにはないかもしれませんが、pino-pinoは夏に食前酒として、スプリッツァー風カクテルをよく作ります。スプリッツァーのレシピ通りにワインをソーダで割ると、アルコールが薄まってしまうので（お酒に弱い人はその方がいいですが）、薄めたくない私は、白ワインに味にクセがないウォッカを3分の1ほど足して氷と一緒にシェイクし、フルートグラスに注いで、最後にソーダを加えます。秋から冬には、ラムやブランデーなど甘みが強いスピリッツと果実味が多いタイプの赤ワインを氷なしでシェイクし、ナイトキャップに飲んだりします。グラスに注いで混ぜるだけでもカクテルは作れますが、シェイクすると液体が空気を含むので、ふんわりとした口当たりになるのでおススメです。

飲み残しのワインがバリエーション豊かなカクテルに大変身。自分のオリジナルレシピで気軽に作ってみましょう！